MODELMAP ANALYZER

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機能別評価サマリー

  • オススメ度: ★★★★★ (5/5)
  • ナビゲーション機能: ★★★★★ (5/5)
  • マップ生成機能: ★ (1/5)
  • ツリー生成機能 ★★★★★ (5/5)
  • フォーマット補助 ★ (1/5)
  • カスタマイズ性 ★★★ (4/5)
  • その他機能 ★★★★ (4/5)

財務モデルのレビューに特化したソフトウェアです。ナビゲーションとツリーの生成機能が群を抜いていて、カスタマイズ性やその他機能も非常に優れています。樹形図を用いたナビゲーションと構造化の機能は、Modelmap Analyzer しか実現できておらず、財務モデルのレビュー実務を行うには必須のツールと言っても過言ではありません。ただし、マップの生成機能や、財務モデルを構築する際のフォーマット補助機能はなく、財務モデルの構築そのものには向いていません。財務モデル内の構造を、樹形図を用いてビジュアルに表示していてマウスでも直感的な操作が可能ですが、素晴らしいのはほとんどの機能がキーボードショートカットに対応しており、エクセルとの連携操作にストレスがない点。財務モデルのレビューやチェックに幅広く用いることができる多様性、直感的な操作性やカスタマイズ性、感応度分析や印刷機能などの充実度を持ち、初心者から専門家まで広く使用されるソフトウェアと言えます。有料のソフトウェアではありますが、コストと機能を総合的に評価して、オススメ度は★★★★★。

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Modelmap Analyzer オススメ機能一覧

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財務モデル内の計算過程や入力前提が一目でわかる
樹形図 (Model tree) 生成機能

Modelmap Analyzer は、選択したセルの数式と参照先のセルを解析し、Model tree と呼ばれる樹形図を生成・表示してくれるソフトウェアです。特定のセルから樹形図を生成する機能は、財務モデルのレビューにおいて必須の機能ですが、残念ながら Modelmap Analyzer 以外のソフトウェアでは実現できるものが他にありません。Modelmap Analyzer では、デザインが工夫されているため、操作がとても直感的でわかりやすく、レビューの専門家だけでなく、財務モデルに係る人へ広くオススメできるツールです。

通常のナビゲーション機能では、直接的な参照元、つまり 1つ前の参照元しか参照をすることができませんが、Modelmap Analyzer では財務モデルの中で、段階的に参照元を遡ってレビューを行うことが可能で、財務モデル内の計算を構造的に理解することができます。

下記は、エクセル上で緑色にハイライトされた 817,912 のセルから Modelmap Analyzer を起動した図です。Analyzer が別ウインドウでポップアップし、選択セルである 817,912 を基点とした樹形図を表示します。現在の選択セルは自動的にハイライトされており、オプション設定からハイライトの ON・OFF 切替やハイライトの色まで柔軟に変更することができます。

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計算過程に対応するセルへ自由自在にジャンプできる
オートナビゲーション機能

Model tree 上で、各項目 (ノード) を選択すると、エクセル上でそれぞれに対応するセルへ自動的にジャンプします。マウスだけでなく、キーボードを使って項目を移動することも可能で、財務モデルの実務家にとって使いやすい設計となっています。

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上記の樹形図から、右上の 1,142,862 をクリック、または矢印キーで右上へ移動すると...

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エクセル上で 1,142,862 のセルへジャンプします。もともとのハイライトが消え、選択されている 1,142,862 のセルが緑色にハイライトされており、非常に分かりやすいです。

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計算項目の情報を樹形図上に自動表示してくれる
ラベル・単位自動取得機能

Modelmap Analyzer では、セルに対応するラベルと単位を自動取得して樹形図 (Model tree) 上に表示してくれます。通常のナビゲーション機能では、セルの位置や値は取得してくれるのですが、一体何の項目をどういう単位で計算しているかは、エクセル上のラベルや単位を目視で確認しなければならず、理解するのに手間がかかります。Modelmap Analyzer を使えばラベルと数値、単位を合わせて樹形図上に表示してくれるため、財務モデルをレビューする上で計算構造が直感的に把握できます。

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上の図では、オリジナルの選択セルは、817,912 の数値と共に、Profit after Tax のラベル、USD'000 の単位が自動で取得されています。参照元のラベルや単位も全て自動取得されるため、Profit after Tax は、Profit before Tax、Corporate Income Tax などの要素から計算されていることが一目で理解できます。

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複雑な数式の意味も直感的に理解できるようにする
数式解読機能

Modelmap Analyzer では、数式内のセル参照をラベルと数値に置き換え、数式を直感的に理解しやすいよう表示してくれます。財務モデルのレビューにおいて、重要な箇所に複雑な数式が用いられている場合、重宝する機能です。

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本来エクセルでは、上記のように表示されていますが、Modelmap Analyzer 上では ...

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数式が記述されているセルのラベルも一緒に表示され、数式の意味と計算を直感的に理解することができます。

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Modelmap Analyzer の中にも数式バーがあり、樹形図の上部に表示されています。選択項目が変わるたびに自動で更新され、数式内の数値をクリックすることで、対象の要素へジャンプすることもできます。

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樹形図上で数値を直接編集して変化を確認できる
感応度分析機能

樹形図 (Model tree) の最右端まで展開すると、必ず何らかの入力値にたどり着きます。Modelmap Analyzer では、樹形図上で入力値を変更し、即座に変更した数値を樹形図とエクセルに反映させることができます。入力値を変化させながら計算結果を確認できるため、よく感応度分析の機能として利用しています。

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上記、FIT Price には 40 が入力されています。樹形図の選択セルでは Total 2,798,303 となっていますが、FIT Price を 40 から 32 へ樹形図上で数値を変更すると ...

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Total の数値が 2,798,303 から 2,238,642 へ変化しました。樹形図の途中項目についてもそれぞれ数値が再計算され、段階的な影響が 1つずつ確認できるようになっています。また、エクセル上でも緑色のハイライト部分が 40 から 32 へ変化しており、エクセル上でも計算がアップデートされています。財務モデルをレビューする上で、入力値を変化させながら計算結果を確認するという作業はとても重要であるため、重宝している機能の 1 つです。

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財務モデル内の計算構造を簡単に他人と共有できる
印刷機能

樹形図をPDFで保存、または印刷する機能も付属しています。財務モデルのレビュー時において指摘事項や質問がある際に、エクセルを直接共有して Q&A をやりとりせずとも、該当箇所の樹形図を印刷して構造を確認しながらディスカッションができ、非常に効率的です。

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樹形図が大きい場合は、用紙のサイズによって複数のページにまたがって印刷されます。空白が多いシートは、右上の-ボタンを押すことで、印刷の対象範囲から除外することができるなど、なかなか使い勝手が良いです。1 枚の用紙のサイズにフィットするよう自動調整もできます。Scale の入力欄右の、Fit one page にチェックを入れると ...

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ちょうど A4 用紙 1 枚へ収まるよう、倍率が自動調整されました。左右・上下ともに中央揃えすることもでき、左右の真ん中に表示されたい場合は、Horizontal centering にチェック、上下は Vertical centering にチェックを入れます。

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必要な情報だけを樹形図上で選択表示できる
表示切替機能 - View Option

View Option では、樹形図上の以下項目の表示設定ができます。

  • Entity Type... 項目の属性 (関数名、入力値、演算種など) を表示
  • Entity Value... 項目の値を表示
  • Entity Unit ... 項目の単位を表示
  • Relative Time Period ... 項目の相対的時系列位置を表示
  • Cell value from... セルに表示されている値、計算で使用される実数の表示切替
  • Display No Label ... ラベルが存在しない場合に「No Label」と表示
  • Display No Unit ... 単位が存在しない場合に「No Unit」と表示
  • Reference Link ... 項目間での参照関係を示すリンクを表示
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例えば、上記の図のようにデフォルトでは Cell value from Text value となっており、樹形図上に表示される数値はセルに表示されている数値となります。しかしながら、財務モデルでは表示のフォーマットによっては単位が 1,000 分の 1 に調整されていたりするなど、セルに表示されている数値と、実際に計算されている実数と異なる場合もあります。このような場合、きちんとしたレビューを行うため Text value から Real value へ変更すると ...

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このように、樹形図内の数値を実数へ置き換えて表示をすることができます。また、表示方法によっては、計算項目だけをシンプルに表示したりすることも可能です。デフォルトの状態から Entity Type、Entity Unit のチェックを外すと ...

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このように、見たい情報や、共有したい内容によって表示の形式を自由に変更することができます。変更された表示は、クリップボードへ貼り付けられる画像や、印刷にも当然反映されます。

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キーボードショートカットを自由に変更できる
ショートカットカスタマイズ機能

Modelmap Analyzer の非常に良いところは、樹形図を描画して財務モデルの構造をビジュアルにレビューできるのと同時に、ほぼ全ての操作をキーボードショートカットで行うことができ、マウスを使う必要がないという点です。これは、財務モデルを扱う実務家として非常に重要なポイントであり、更にショートカットをカスタマイズできることで、とても快適に使用することができます。カスタマイズできる機能のショートカットの一覧は以下。

  • Goto ... 項目を選択している状態で、対応せるエクセルのセルを選択 (フォーカスを移動)
  • Zoom In ... 5%拡大表示
  • Zoom Out ... 5%縮小表示
  • Scroll map up ... ページアップ (上へスクロール)
  • Scroll map down ... ページダウン (下へスクロール)
  • Show/Hide child ... 樹形図の子要素 (右側) の展開・折りたたみ
  • Edit value ... 値の編集 (INPUT項目のみ)
  • Edit Label ... ラベルの編集
  • Switch MIX entity ... 入れ子関数 (MIX Entity) の展開・折りたたみ
  • Open modelmap ... 選択しているセルから Model tree を生成 (modelmap の起動)
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